破産の相談できたら任意整理になった事例
「相談前状況」
現在30代のMさんはもともと20代の頃、バンドをやっていました。当時は生活費が足らず、アコムから20万円借りました。その後制作費等に使うため借りては返すを繰り返し、300万円くらいになりました。まるでカードが自分の財布のような感覚になりましたが、若かったため、なんとかなると考えていたそうです。
ある事情で住所を移転しましたが、住民票は移しませんでした。すると請求が一切来なくなり、約5年間放置していました。
さすがにこのまま住民票も移せない状態は良くないと考え、当事務所に来られました。
収入は18万円程度でしたが、損害金がいくら付いているのかわからず、破産する方向で相談をしてきました。
「解決方法」
最終弁済日から5年を経過すると、時効によって消滅している可能性もありました。つまり、返さなくて良い可能性もありましたので、方針は決めずに、取引履歴を取り寄せました。
結果は5年経過しておらず、支払いは残ってしまいました。しかしその金額は利息制限法に引き直した結果圧縮され、150万円くらいになりました。過払い金が生じた一社から55万円を返還してもらい、数社は一括返済し、120万円残った先も損害金はカットしてもらい、将来利息もカットした上で4年で支払うこととし、支払う以上のペースで貯金できれば途中で一括返済することで和解契約を締結しました。
「解決後状況」
相談に来るときは資産も特になかったため、破産してもいいと話していましたが、きちんと債権を調べたら破産しなくてもいい状況だったことに驚き、また放置せずもっと早く来ればよかったと悔やんでいました。
いまからまだしばらく支払いは続きますが、相談して本当に良かったと、非常にすっきりとした表情で帰って行かれました。