個人再生の実例
勤務先倒産によりつなぎの生活費等で借金を負ってしまったTさんのケース
Tさんは平成15年から株式会社Fに勤務していました。しかし平成19年に入ってから給料が遅れがちになりました。給料が遅れる都度に消費者金融から借り入れをしました。
平成12年に家を買っており、それまでは住宅ローンも順調に支払ってきましたが、平成21年6月からは給料が一切入らず、平成22年の3月には倒産しました。その頃までに生活費と住宅ローン、消費者金融への支払いで加速度的に借金は膨らみ、平成21年の6月には800万円を超えるほどになりました。固定資産税等の税金を50万円滞納し、月々の返済は住宅ローン以外に8万円、住宅ローンの支払いは9万円でした。
解決方法
平成21年に当事務所へ相談に来ましたが、再就職先もなかなか決まらず、しばらく当事務所との面談、生活のやりくりの相談をしながら就職活動に専念する時期をすごしました。
平成22年になってやっと再就職先が見つかりました。安定した給料が見込め、子供が少し手を離れたので奥さんも働きだしました。家は失いたくないということでしたので、小規模個人再生を使うこととしました。住宅ローン1200万円はそのまま支払いますが、800万円の無担保債務は160万円に減額され、3年間無利息で支払うこととなりました。3ヶ月に1回約15万円を支払うように決定が出ました。
解決その後Tさんの言葉
「今は順調に支払いを続け、平成26年には終了の予定です。家を手放さなくて済んだため、子供の学区の変更もなく、近所付き合いもそのまま、引っ越し等の煩わしい手続きは一切不要でした。
先生に家計も見なおしてもらい、生活費で毎月余る5万円を通帳に預金していくだけで、特に無理な生活はしていません。一時は会社も倒産し、どうなることかと思いましたが、家だけは守れたので、本当に良かったです。
夫は小規模個人再生妻は破産事例
夫の浪費、住宅ローンの支払により負債を負ったMさんYさん夫妻のケース
Mさん(40代)、Yさん(40代)は共に一流企業に勤務していたため、給料は高額で、良い生活をしていました。家も平成12年に購入しました。収入も高額であるため生活も派手でした。
自宅を郊外に購入したため通勤は電車でしたが、夫が足を骨折。車での通勤を余儀なくされ、高速道路代、ガソリン代が加わり、住宅ローンの支払も加えると、家計を圧迫していきました。
しかも夫はバイクや車が趣味で、400万円の高額なローンを組んだり、買い換えたりで浪費を繰り返し、借金総額は600万円に膨れ上がりました。
生活費の足りない奥さんは、足りない部分をローン会社や消費者金融より借り入れ、430万円に膨れ上がりました。
解決方法
妻は自己破産手続を、夫は小規模個人再生を利用しました。収入も多く、見直しにより家計はすぐに改善しました。
夫は浪費が原因であったので、破産は認められません。ですが、個人再生であればあまり原因を問われません。また、収入もある程度あり、家も失いたくないということでしたので、小規模個人再生手続はピッタリと当てはまりました。
妻は借金ゼロになり、夫は100万円を3年に渡り支払うことで免責され、後は住宅ローンのみを支払うことになりました。
MさんYさんの言葉
Mさん「いままで借金でさんざん悩んできました。借金も膨らんで、もうダメだと正直思いました。しかし、結果的に会社に知られることもなく、家も手放さずに済んで、本当に良かったです。家計の見直しもしてもらい、今後は貯金できるような生活を続けたいです」
Yさん「自己破産をするなどとは思ってもいませんでした。しかし周囲の人や職場の人にわかることもありませんでしたので、生活は今までどおり、普段通りの生活が続いています。」